炊飯器で手軽にできる、
酵素玄米の作り方


玄米を食べやすく、さらにおいしく、栄養価を高める酵素玄米。
特別な道具は必要なく、ご家庭の炊飯器があれば手軽に作ることができます。

発酵が進むにつれ、変化する味わいと食感。
普段とはひとあじ違う玄米の格別なおいしさを味わってみませんか。

ご自宅で手軽にできる酵素玄米のレシピを料理家の江口恵子さんに教わりました。



時間を重ねてよりおいしく。
もちもち食感が楽しめる酵素玄米

稲を収穫したあとにもみ殻を除いた玄米。玄米を白米へと精米する過程で削り取られてしまう果皮や胚芽には、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。

栄養豊富な一方で、玄米はぼそぼそとした食感や味が苦手という方も。

「酵素玄米の一番のポイントは、寝かせることで旨みが増し、もちもちとした食感でおいしくなること。玄米が苦手という方にも一度試していただきたいです。
さらに酵素の力で、ビタミンやミネラル、食物繊維、GABA(ギャバ)などの栄養価が玄米よりも高くなるので、腸内環境の改善やストレスの緩和、抗酸化などのさまざまな効果が期待できるのもうれしいですね」(江口さん)

■酵素玄米

【材料】

玄米...3合
小豆...30g(茹で小豆の場合、65g)
塩...3g
水...810㏄(玄米の1.5倍量)

「茹で小豆でも作れますが、おすすめは乾燥したものです。塩は粗塩がおすすめです」(江口さん)

【作り方】
(1)ざるとボールを重ねたところに玄米を入れ、水をたっぷりと注ぐ。さっとかき混ぜ、水を捨てる。

(2)再度水を注ぎ、両手で玄米を包みこみ、優しくこすり合わせるように洗う。

「手を合わせて洗うので“拝み洗い”といいます。こうすることで、玄米の果皮に傷がついて水を吸収しやすくなります。また、玄米の表面についた細かいごみを落すことができるので、このひと手間で美味しさが変わってきます」(江口さん)

(3)ザルを軽く持ち上げて左右に振り、水を捨てる。
水を入れ替えて、(2)(3)の工程を2~3回ほどくり返す。最後は水を捨て、しっかりと水気を切る。

「ザルを振ることで、細かいゴミがザルの目を通して下のボールに落ちて、汚れをしっかり落とせます。この洗い方は白米でも応用できますよ。玄米でも白米でも、粒がしっかり立った炊き上がりになります」(江口さん)

(4)小豆は優しく水洗いして、水気を切っておく。

(5)炊飯器の内釜に玄米の約半量を入れて平らにならし、その上に小豆を偏らないように入れる。残りの玄米を入れて平らにならす。

「小豆が浮き上がらないように、玄米でサンドするように入れるのがポイントです」(江口さん)

(6)鍋肌から静かに水を注ぎ入れ、塩を加えて浸水させる。浸水時間は、冬は8~12時間、夏は5~6時間が目安。真夏など室温が高い場合は冷蔵庫で浸水させる。

炊飯器に戻し、玄米モードで炊く。玄米モードが無い場合は、通常の炊飯モードで炊く。

「塩を入れることで浸透圧によって玄米が水を吸いやすくなります。塩によって発酵を促進させる効果もありますし、ほのかな塩味がつくことでより美味しくなります」(江口さん)

(7)炊き上がったら全体をほぐす。必ず炊飯器の保温モードにしたまま、蓋をした状態で4日間寝かせてから食べる。寝かせている間は1日に1度、蓋をあけてかき混ぜる。

「一定の温度を保つため、必ず炊飯器の保温モードで保管してください。圧力鍋で炊く場合も、炊き上がったら炊飯器に移し替え、保温モードで保管しましょう。雑菌の繁殖を防ぐため、炊飯器やしゃもじは清潔なものを使用してください」(江口さん)


左:炊き立て。右:4日間寝かせたもの。

炊き上がりは全体的に白っぽいですが、発酵が進むにつれ、赤飯のように赤みが増していきます。

炊き立ては小豆の風味が強く、玄米自体はあっさりとした味わい。
寝かせると、もっちり、ふんわりとした食感に。玄米と小豆が馴染み、噛むたびに香ばしさと旨みを感じます。

「炊き立てももちろん食べることはできますが、発酵が進むのは3~4日経ってから。寝かせることで酵素の働きが活性化して、GABA(ギャバ)などの栄養素がアップするのも魅力です。
そのまま保温モードで保管すれば、10日程度は日持ちします。

長期保存の場合は冷凍をおすすめします。電子レンジで温めると酵素の効果は少なくなります。ひと手間かけて、蒸気が上がった蒸し器に入れて、弱火でゆっくり温めると、酵素の破損が少ないのはもちろんのこと、ふっくらもっちりおいしく温まるのでおすすめです」(江口さん)

もちもちの食感で食べやすく、
高い栄養価で健康的な食事へと導く酵素玄米。

手軽に炊飯器で始められる酵素玄米をあなたも手作りしてみませんか。


natural food cooking/ORIDO 江口恵子(料理家・フードスタイリスト)
雑誌、広告、WEB、食品メーカーのレシピ提案、料理撮影に携わる。また、料理教室、ケータリング、カフェ、とあらゆるシチュエーションで野菜たっぷりの美味しくて体に優しい料理を伝えるべく活動を続けている。

『作って伝える郷土ほっこりおやつ』(赤ちゃんとママ社)
『子どもと一緒に季節の食しごと&保存食』(マイナビ出版)

natural food cooking
ORIDO




お試しやストックに
レトルトパックも

気軽に味わってみたいという方には、1食分に小分けされたレトルトパックの寝かせ玄米®もおすすめです。ひとり暮らしで少量を楽しみたい方にも。
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■「結わえる」
「メリハリ寝かせ玄米生活」を推奨し、日本の伝統食である「玄米」を現代のライフスタイルに取り入れることで、世の中の食生活を変えることを目指しています。オンラインショップの他、東京 蔵前にある「YUWAERU本店」ではおいしく健康になれるランチやディナーを提供しています。

YUWAERU本店

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2023年12月15日公開