【数量限定】「ナヴォーナ2」で、毎日を軽やかに
木々の木漏れ日が目にやさしく、気持ちの良い陽気が続く初夏。新緑の香りに、ゆっくりと深呼吸をしたくなる季節です。「そろそろ、かごバッグの準備を」。
「ナヴォーナ」は、昨年ご好評いただいたgentenならではのかごバッグ。実用的なディテールはそのままに、新たなフォルムと色になってお目見えです。
異素材のコントラストが生み出す
魅惑的な佇まい
「季節を問わず楽しめる、大人のためのカゴバッグを」。
そんな想いでつくったナヴォーナは、タンニン鞣（なめ）しの革と天然素材であるアラログを組み合わせたバッグです。
アラログは、フィリピンに生息するラタン（籐）の一種。古くからランドリーバスケットなどに使われ長く親しまれてきましたが、ラフィアやストロー（麦）、ジュート（麻）などよりもバッグに使われることはまだ少なく、希少価値の高い素材です。そんなアラログを底面に使っています。
アラログは、着色や塗装をすることなく、自然そのもののこっくりとした色味を生かしています。天然素材だからこそ蔓の太さは一様ではなく、黒い斑点やゆらぎのある色が、ヴィンテージのような風合いを醸し出します。
しっかりした太さのある蔓を編み込むことができるのは、熟練の職人技があってこそ。蔓を湯に漬けてしなやかにしてから、手しごとで型に沿わせながら丁寧に編み上げています。
昨年の「ナヴォーナ」は底面が正円でしたが、お客さまのご要望を受けて楕円にフォルムを変えました。より身体に添いやすく使いやすくなっています。
とても丈夫で硬さがある蔓なので編み込む作業は簡単ではありませんが、バッグに仕立てると自立して美しいフォルムを描きます。蔓の先は硬化させることで固定されています。ほつれる心配はありませんので、安心してお使いいただけるかと思います。
革が大きな面積を占めるつくりですが、それでも軽快な印象を与えるのは、やはり底面に丸く編み上げたアラログを使っているから。少しの面積がバッグ全体の印象を支えて、革の重厚さと軽快さが同居するバッグになりました。
丁寧に鞣した日本産の牛革は
奥ゆかしいニュアンシーな表情
アラログと合わせた革は、東京のタンナーが鞣した日本産の牛革です。いくつもの色が重なりあって生まれたような深いカーキの染色を施しています。さらに焦がしの加工を加えて奥行きのある表情に仕上げました。重すぎることなく、季節を問わずコーディネートしやすい色です。
革の銀面（表面）に波打つような表情があることが伝わるでしょうか。これは、革を少し縮ませて銀面をつぶすようにワックスを染み込ませながら鞣しているため。波打っているのは、革が緻密でしっかり詰まっている証なのです。
革とアラログは、ともに経年変化が楽しめる素材です。ともに過ごす時間を重ねることで深く味わいのある色へと変化してゆきますので、1年後、2年後が楽しみになる、そんな存在でもあります。
革紐で口元を閉じる内装で
使い勝手にもこだわって
持ち手は、本体に縫い付けたり金具でつないだりすることが多いものですが、ナヴォーナはちょっと凝ったつくりです。アラログの蔦が這うようなイメージで、本体のホールに持ち手を通してくるりと輪を描いた有機的なシルエット。持ち手の傍らに付けたタッセル使いのチャームがアクセントになっています。
バッグの上部からは、革紐できゅっと口元を閉じる巾着がのぞきます。
巾着は、ハンドルの下で縫い付けてある一体型。この巾着によって、中の持ち物が底面のアラログに引っかかることなく、きっと使い勝手にもご満足いただけると思います。
モデル身長152cm
アラログのナチュラルな雰囲気と牛革のシックな風合い。素材の対比が美しく、それぞれの魅力を生かした曲線の連なりが他にはない魅力を放ちます。これからの暖かな季節はもちろん、アウターを羽織る寒い季節の装いにもお楽しみいただけるかごバッグです。
※素材の仕込みに半年以上かかるため、一回生産のみの限定販売となります。ご了承ください。
■ナヴォーナ2のお手入れについて■
アラログはフィリピンに生息するラタン（籐）の一種です。ヤシ科の植物でラタンより希少で頑丈なのが特長です。着色や塗装をせず自然な色に仕上げているので、一つひとつ斑点や色味の違いをお楽しみいただけます。職人が籐を1本1本湯につけて軟らかな状態にしてから手編みで作り上げています。籐の先端部分は内側に入れて硬化し固定されていますので、ほつれることはありません。
革は国産鞣しの日本製の牛革です。染色の上に焦がし加工を施し、深みを増した表面は、日々触る場所などによって下のワックスが表に現れてきます。深いカーキと黄みのコントラストが美しく、艶が増して表情豊かに変化してゆきます。
特別なお手入れは必要なく、乾いた綿素材の布で乾拭きする程度で長く愛用いただけます。
2021年5月28日公開