【2020春夏】人気の「ソーロ」に新型が登場
軽くて丈夫。そして、雨染みにも強い革。そんなゴート（山羊革）で仕立てた「ソーロ」に新型が仲間入りしました。自然由来の色を大切にするgentenが生み出した「スミグロ」の魅力とともにご紹介します。
一様ではない表情を追求した
gentenならではの「スミグロ」
ソーロ（Sollo）は、イタリア語で「しなやかな」の意。その名のとおり、しなやかな風合いを持つゴート（山羊革）で仕立てたシリーズで、昨年の秋に登場してから幅広い世代のお客さまにご好評いただいています。今回、新型2型が加わり5型でのご紹介、色はスミグロとグレーの2色です。
※既存の3型に関しては、一部キャメルとネイビーのご用意がございます。詳しくは店頭、オンラインショップをご確認ください。
特に注目の「スミグロ」は、gentenがつくりあげたオリジナルの色です。
一般的に黒のバッグは、平淡に黒一色で染めあげた「漆黒」のものが多いです。コーディネートのしやすさはありますが、無機質になりがちな色でもあります。
gentenが大切にしている色。それは、自然から派生した色です。夜空が次第に青みがかっていくように、「自然界に純然たる黒は存在しない」といわれています。
自然の調和によって生まれる「黒」を目指したのが、gentenの「スミグロ」です。
テストを繰り返すこと4、5回。黒一色の染料を使うのではなく、いくつもの色を混ぜ合わせることで奥行きのある黒が生まれました。
試行錯誤の末に仕上がったスミグロは、黒でありながらも重くなくあたたかみのある色。下の地色がわずかに透けて見えることで複雑な表情を見せます。
左は、いくつもの色を混ぜ合わせて染めたスミグロ。ゴート（山羊革）が持つシボを生かしながら奥行きのある表情に仕上げました。
右は、一般的な手法で染めた黒色の革。
店頭に並んでいる状態（左）と荷物を入れた状態（右）。
革の抑揚や素材感が楽しめて
使い始めると魅力が深まるデザイン
「ソーロ」は、ゴート（山羊革）のしなやかな特性を生かして、できるだけ“はぎ”をつくらず一枚革を効果的に使ったつくりにこだわりました。目で見たとき、手で触れたとき、革の抑揚や素材感を存分に味わうことができます。
また、実際に荷物を入れて使い始めると、さらに革の表情の魅力が深まります。
店頭に並んでいるときは、中に軽い紙などの詰め物が入っていて写真左のような状態です。少し硬さがあるイメージを受けられるのではないでしょうか。
お手持ちの財布やポーチといった荷物を入れると、写真右のようにシルエットがやわらかに。程よい重さによってボディが下がるだけでなく、横にコードを通した部分がくびれて美しいシルエットを描き、「ソーロ」本来のカタチになります。付け根側が幅広になっているハンドルも全体のシルエットにしっくりとなじみます。
革の表情を生かすデザインと
エシカルなものづくり
極力はぎを減らすデザインを採用している「ソーロ」は、革の裁断でも工夫を凝らしています。山羊はそれほど大きな動物ではなく、革は天然素材だからこそコンディションが均一ではありません。大きなキズやシワなどを避けて裁断すると、自ずとその枚数は限られます。
上の写真は、裁断する前の山羊革に「ソーロ」シリーズでもっとも大きなトートバッグを重ねたものです。1枚の革からとれる前面パーツはわずか1枚。できるだけ無駄な革が出ないように、背面に使用するポケットなどのパーツと組み合わせて裁断しています。
さらにgentenではパーツを裁断した後の残りの革も大切に保管し、有効活用できないかと考えています。
ソーロのパーツにも実はそういった革が使われています。金属ではなく、革で作られたコードを通すハトメの部分。この部分の内側にはgentenでおなじみの革「ミネルバリスシオ」の端材を活用しています。
「限りある資源を大切にする」というgentenの想いがモノづくりの細部にまで宿っています。
デイリーで活躍する
ショルダータイプ2つの新型
それでは、新型2つからご紹介していきます。
ショルダーバッグは、革のしなやかさを存分に生かした巾着型。マチ幅が約11cmあるので、小振りでありながら荷物が入れやすいつくりです。
もう一つの新型は、A4サイズ対応の横型ショルダーバッグです。
両サイドに設けた隠しマチによって口元が大きく開き、A4サイズの薄手ファイルが収納できます。口元はマグネット仕様。ショルダーベルトは取り外しできますので、コーディネートや用途に合わせてお使いください。
長く愛せるシンプルさ。
好評をいただいている既存の3型
続いて既存の3型もご紹介していきます。
斜め掛けできるショルダーバッグはシンプルを極めたデザイン。口元は、安心感のあるファスナー仕様です。
大きめの引手は使い勝手の良さも魅力です。一本一本チューブ状に縫製してからセンターにステッチを入れたコードは全型共通。ディテールに手仕事のぬくもりが宿ります。
トートバッグは、しっかり荷物が入るサイズ感でありながら、持ち運びのしやすい軽さで、毎日の通勤にぴったりです。ワンハンドルは、肩掛けしやすい長さにしてあります。
何かと使い勝手の良い小振りのトートバッグ。街歩きやレストランでのお食事など、幅広いシーンで重宝するサイズです。
本革製でありながら気負いなく持てる「ソーロ」。ゴート（山羊革）は水染みにも心強い革なので、雨の日も心軽やかにお持ちいただけるシリーズです。
■ソーロのお手入れについて■
ゴート（山羊革）は比較的摩擦に強く、多少の汚れは乾いたタオルなどでサッと拭くだけでキズやシミが付きにくいのが特徴です。その扱いやすさもゴート（山羊革）が人気を博している理由ではないでしょうか。gentenのデリケートクリームやコンディショニングクリームは使用可能。お手入れの時間がなかなかとれないという忙しい方にこそおすすめのシリーズです。
2020年7月3日公開