2020春夏コレクション 躍るーODORU
メインビジュアルの軽快なグラフィック。軽快な色使い。今季は新しいgentenの一面が垣間見えるカタログとなりました。
genten 2020春夏コレクション「躍るーODORU」
今回はgentenのカタログづくりに長年携わってきた香川玖巳さんにお話をうかがいました。
gentenの躍動感、
自然な所作の美しさ
躍る(おどる)―勢いよく飛びあがること、喜びや期待などで鼓動が激しくなる動き。
カタログづくりはgentenらしい「躍る」とはどういう表現かというディスカッションから始まりました。
日常の中にある何気ない所作から生まれる、心地よい躍動感。凛としながらも軽やかな動き。
gentenの静かな中にも動きのある空気感をそのままにカメラマンの濱野井雅俊さんがとらえてくれました。
「今回の撮影でいちばん時間をかけたソメイのカット。第一稿では両脚を伸ばしたカット(写真上)を検討しましたが、さらなる躍動感を表現するために脚を高く上げたカット(写真下)に。みんなで意見を出し合って現場で高めていきます」(香川さん)
写真で綴っていくページ構成。「ページをめくりながらストーリーを味わうようなリズム感を大切にしています」(香川さん)
革はもともと自然から生まれたもの。自然に寄り添うことを大切にして、gentenの撮影ではほとんどのカットを自然光のもとで行います。
「やわらかな太陽光で撮影することで、革の持つ奥行きや陰影も生きてきます」(香川さん)
ロゴマーク
―手仕事の軌跡
初めにコレクションを表すロゴマークを生み出し、インスピレーションを得ながら世界観を広げていくという香川さん。
「躍」のロゴマークデザインは、これまでにないほど悩んだといいます。
ロゴマークの草案
「gentenらしい躍動感をロゴでどう表現したらいいか悩んでいたところ、このロゴマークがふっとわいてきました」(香川さん)
香川さんが描いたグラフィック。かすれ、にじみ、カンバスとの相互作用から生まれる質感。「gentenのものづくりは人の手によるもの。カタログの随所に人の手でつむぐ質感を表現したいと思いました」(香川さん)
カタログの撮影現場では、スタッフ全員がさまざまな言葉やイメージを出し合い、ひとつの絵作りをしていきます。
より軽やかに、より自由に
革を楽しむgenten
今季のコレクションのコンセプトは、ダイバーシティ(多様性)。
世界中にさまざまな人種や文化、価値観があり、革の個性や楽しみ方にも多様性があります。
エイジングを楽しめるという革の良さはそのままに、色使いや軽さ、佇まいなど、gentenの可能性を広く解釈したコレクションです。
「初めてgentenに出合ったとき、どこの国のブランドだろう? と感じました。普遍性があって、国や性別、年齢などの枠にとらわれない自由さと、手仕事の味わいがある。そのときの胸が躍るような感覚がいまだに忘れられません」(香川さん)
2020年春夏」「踊る―ODORU」は、これまでにない、それでいてgentenらしいコレクションとなりました。ぜひカタログをご覧ください。
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※カタログは無くなり次第配布を終了いたします。予めご了承ください。
TRIBE+ 香川玖巳(グラフィックデザイナー)
TRIBE+(トライブ)という屋号で活動する、旅とロックと民族が好きなグラフィックデザイナー。カリフォルニア・カレッジ・オブ・アーツ(CCA, 元CCAC)卒業。大阪、東京のデザイン会社で10年ほど勤務後、2011年末に独立。主にアパレル、バッグ、フレグランスなどのブランディング(ロゴ制作、販促ツール、カタログ製作など)に従事。
Instagram @tribe_hatchobori
HP tribehatchobori.wordpress.com