【2020春夏】日本の職人技で仕上げた「ソメイ」

ソメイは、生地づくりから縫製、染色、そして革にいたるまで、すべてに職人の技が詰まったバッグです。


職人の手から手へ。
倉敷の帆布を東京で縫製、染色

「ソメイ」づくりの出発点は、生地を織ることから始まります。岡山県の倉敷市児島で昔ながらの織機で丁寧に織り上げるのはgentenオリジナルの帆布。昔ながらの織機は、織るのに時間も手間もかかりますが、密度が高くしまった風合いの帆布が仕上がります。「ソメイ」では、緯糸(よこいと)にスラブ糸を入れることで表情に抑揚を出しました。

織り上げた帆布は、東京でバッグの形に縫製したあと、都内の小石川で創業110年の歴史を持つ染工場で染色します。製品の形に縫い合わせたのちに染色する、いわゆる製品染めの様子を今回特別にお見せします。

「ソメイ」は、下の部分が濃く上部へ向かって少しずつ色が淡くなっています。「染め、意(心)」という名のとおり、「ソメイ」の一番の醍醐味は、このグラデーション染色です。この絶妙なグラデーションを実現するために、数段階に分けて染めています。都度、染料を足し、布が浸かる深さを変え、ムラにならないようにハンガーを左右に動かして染料を攪拌します。この作業を丁寧に繰り返すことで、きれいなにじみが生まれます。
終始、職人が付きっきりで行わなければならない工程であり、とても根気を要する仕事です。


写真のように一点一点を丁寧にハンガーに留め、染料を入れた槽に浸けます。


染料の濃さを手作業で調整していきます。


手仕事による染色だからこそ、その染め上がりは一様ではありません。写真のように谷折りになっていたところに地の色がわずかに残っているものもあります。手仕事ならではの染めの味わいとの一期一会をお楽しみいただければと思います。



価格は31,900円(税込)です。

自然から着想した3色をラインナップ。
革の仕様にもこだわりを詰め込んで

カラーは3色で、gentenらしくどれも自然の中の色にインスパイアされたものです。
上の写真の中央は、藍色に墨を乗せたスミアオ。コーディネートに取り入れやすい色かと思います。
左下は、鮮やかなグリーンのヒスイ。その名のとおり鉱石の翡翠を思わせる色です。暖かくなるこれからの季節の装いに清涼感を与えます。
右下は、大地の“赤”を思わせるベンガラ。どこか和の趣きを感じる仕上がりで、装いのアクセントにもなりそうです。


「ソメイ」は、A4サイズの書類も含めて、ざくざくと荷物を入れられる帆布のバッグですが、gentenらしく持ち手や口元には革を使っています。もちろん、この革も国産にこだわりました。
厚口のヌメ革を使用していますが、皮革産業の中心地ともいえる兵庫県姫路市のタンナーに依頼して、本体の3色と共鳴するようにそれぞれ異なる色で革を染めています。


革のもともとの色であるヌメベージュが裏側やコバ(革断面)に残るのは、革の芯まで染めることなく表面だけ染める「丘染め」という技法を用いているため。ヌメベージュがバッグ全体に軽やかな表情を与えるとともに、革の染色が布に移る、いわゆる“色泣き”を防ぐことにもつながります。


斜め掛けもできる長さのショルダーにも本体と同じ染めを施しています。容量があるので太めにして、重い荷物を入れた時の負担を軽減できるよう工夫しました。


帆布のバッグでありながら自立するのは、生地の織り密度が高くしっかりしているため。
付属の底板は取り外しができますので、お好みやその日の荷物に合わせてお使いください。
上質な素材と実用的なデザインからなる帆布のバッグ、ソメイ。日本の職人の心のこもったものづくりを詰め込んだソメイを、国や年代を問わず、さまざまな方にお使いいただけたら嬉しいです。

■ソメイのお手入れについて■

帆布の生地が雨などで濡れてしまった時には、陰干ししてください。使い始めに防水スプレーをしておくと、雨天でも気軽に使えるだけでなく汚れの軽減にもつながります。
持ち手や口元に使用している革は、ホワイトワックスを塗り込んでから拭き取って地色を出すという手の込んだ仕様です。使い込むことでワックスが馴染んでいき、革の地色が徐々に現れて味わいが増していきます。ワックス感を長持ちさせたい場合は、生地部分と同じように防水スプレーの使用をおすすめします。

2020年3月6日公開

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