【限定生産】叢雲染めのヘビ革財布「ムラクモ」

「青は藍より出でて藍より青し」という言葉がありますが、藍染めの青は“JAPAN BLUE”と呼ばれるほど日本を代表する色です。そんな藍染めの一種、叢雲(むらくも)染めのヘビ革で仕立てた財布をお披露目します。その姿は、唯一無二の存在感。革の鞣しや染め、財布にかたちづくるまで、さまざまな工程を日本で行っており、メイドインジャパンの高い品質を実感いただける新作です。

清らかな水と肥沃な大地で育つ蓼藍。
受け継がれる藍染めをヘビ革に

「ムラクモ」の革は、藍染めの産地として名高い徳島で染めたものです。
蓼藍(たであい・タデ科の一年草)などを染料とした藍染めは、藍液に素材を漬けたら引き上げ、空気に触れさせることで発色させ、洗うという工程を何度も繰り返します。

染料は水を橋渡し役として繊維に入り込むため、良質な水の存在が欠かせません。
“藍のふるさと”とも呼ばれる徳島の藍染めは、県内を流れる清流、吉野川の恵みとともにあります。かつて吉野川は、台風のたびに洪水を繰り返す“暴れ川”でした。半面、川の氾濫によって流域に肥沃な土が運ばれたことで、蓼藍の栽培が盛んになったといわれています。また、現代でも徳島の人々は、深層より湧き出る吉野川の湧き水に感謝しながら藍染めを伝承しています。


藍染めの原料となる蓼藍の葉

「ムラクモ」には、藍染めの一種である叢雲(むらくも)染めという技法を用いました。叢雲は「そううん」とも読み、群がり集まった雲を意味します。その名のとおり、空に群がる雲を思わせるような濃淡が大きな魅力です。


叢雲(むらくも)染めは、素材を手で寄せ集めたり、押し縮めたりして染色します。職人の確かな技術が必要になるとともに、偶然性ができ上がりに個性を与える技法です。
叢雲(むらくも)染めにより青という色が幾層にも重なって藍色となり、ヘビ革という素材と出合うことで、さらに美しくも力強い個性を放ちました。



二つ折り財布と口金財布。
各50点のみの限定生産

「ムラクモ」は希少なヘビ革を使っていることもあり、数量限定で二つ折り財布と口金財布の2型をご用意しています。

どちらも内装には、静かで深い藍色に染めたカーフ(仔牛革)を合わせました。カーフはインド産のものと北海道で鞣したものの2種類を使用しています。手に伝わる繊細なタッチ感があり、とても肌馴染みが良い素材です。


二つ折り財布は、表側のヘビ革と内装のカーフ(仔牛革)のコントラストが美しい仕上がりです。
札入れと小銭入れが独立したつくりですが、コンパクトなので小さなバッグでお出掛けするときにも重宝する財布です。

口金財布は、小振りのクラッチのようなつくりで収納力もたっぷり。

口金は金属であるため、ともすると主張が強くなりすぎるパーツ。職人の手仕事によって革で丁寧に巻いた始末は、gentenのこだわりの一端ともいえます。



同じものは二つとない。
その希少性も大きな魅力

口金財布は、上の写真のようにセンター部分にハギがあるものと、ないものの2種をご用意しています。これは、ヘビ革の持つ独特の模様を生かしながら、できるだけ無駄な革が出ないようにするための工夫です。


藍色の濃淡の異なるヘビ革

藍色の濃淡によっても一つひとつ個性があり、それぞれ異なる表情を醸します。天然素材であるヘビ革に青の集合体を重ねた唯一無二の景色をお楽しみください。

■ムラクモのお手入れについて■

特別なお手入れは必要なく、そのままの素材感をお楽しみください。ヘビ革部分の藍染めは色落ちしないよう仕上げています。
内装のカーフ(仔牛革)は使うほどに地艶があがってきます。素上げ調の革で色落ちするため、レシートなどは長期間入れていると青みを帯びてくることがあります。
お使いいただくうち、ヘビ革のうろこが逆立ってきた場合は、あて布をして低温のアイロンをかけると、元の状態に近づけることができます。

ムラクモは一部店舗で12/21より順次販売開始いたします。
ONLINE SHOPでの販売は12月末を予定しています。 

2019年12月13日公開

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