纒をモチーフにした、静と動が同居する鹿革バッグ

遊び心あふれるこのバッグ、デザインの発想の源となったものがあります。それは、「纏(まとい)」です。“火事と喧嘩は江戸の華”といわれるほど火事が多かった江戸において、纏は、町火消しが消火活動の目印とし、仲間たちの士気を鼓舞する役目を果たしていました。手に持ち回転させながら振り上げると、革製の房飾りがまるで踊っているように見えます。そんな纒をモチーフにした限定生産のバッグ「まとい」をご紹介します。

持つとタイトに
置くと広がるシルエット

まず、目を引くのはその凝ったつくりです。
大胆にスリットを入れた白い鹿革から黒い鹿革が交差してのぞき、一見するだけで好奇心をそそられます。


口元を広げたときのシルエットはトートバッグのようでもありますが、口元にループを通してあり、キュッと絞ればまるでバッグのルーツともいえる巾着のよう。口元を開けたり絞ったり、手に持ったり置いたりと動かすたび、「まとい」は柔軟に変化して一瞬前とはまた違った顔を見せるのです。


ちなみに下から見てみるとこのようになっています。


側面は、ラフさが出るようにあえて二色の鹿革が絡み合うようなつくり。


そして置いて真上から見たところ。まさに纒が宙を舞った瞬間、時を止めたかのような様です。




使うシーンを想定して
黒は、効果的かつ機能的に

「まとい」には、しなやかなタッチ感を持つ日本製の鹿革を惜しげなく使っています。一般的に白い鹿革は使ううち黄変しやすい性質がありますが、清々しい白が長く続くよう、黄変しづらい工夫を施しています。
とはいえ、床や手に触れる部分はどうして気になるもの。そこで、本体のなかでも中に物を入れたときに角になりやすい部分、持ち手、ループは黒にしてあります。デザイン的な理由だけでなく、機能的にも理にかなった仕上がりになりました。


房飾りもソファや椅子の座面、床などに付くことを想定して黒に。写真はサンプル品のためロゴも黒になっていますが、販売品は本体フロントのロゴと合わせてゴールドで刻印します。

適度な品とラフさを兼ね備えた「まとい」は、装いの要にもなる主役級バッグ。シンプルなコーディネートに合わせて、江戸っ子の粋に通じるお洒落を楽しんでみてはいかがですか。

※「まとい」は8月下旬より店舗限定販売予定です。
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■まといのお手入れについて■

肌目が細かくしっとりとした鹿革の魅力を最大限に生かすため、素上げ調の仕上がりを心掛けました。お使いいただくうち地艶があがってきますので、鹿革ならではのエイジングをお楽しみください。gentenの防水スプレーをはじめ、デリケートクリームとコンディショニングクリームが使用できます。乾燥が気になるときにはお使いください。




縁起物を盛り込んだ
江戸ワクワクチャーム

最後になりましたが“江戸もの”つながりということで、「江戸ワクワクチャーム」も合わせてご紹介しておきます。

ワクワクチャームは、動物や食べ物をモチーフにつくったgentenのチャームシリーズです。毎年の干支をモチーフにしたものが好評ですが、今回は江戸の縁起物をテーマにつくりました。「張り子の犬と春駒と梅」と「だるまと風車と梅」の2つです。
共通して使用している赤色は、健康のシンボルであり魔除けの意味を持ちます。

張り子の犬は、安産や子どもの守り神。だるまは、何度も起き上がる不屈の精神、開運を表します。
ご自分用としてはもちろん、こういったいわれを伝えて大切な方へのギフトにしても、きっと喜んでいただける一品です。

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