【2019年春夏】エイジングも楽しみな「ミモザベーシック」が完成

メンズ、レディースともに根強い人気の「ミモザ」シリーズ。何度か細かなリニューアルを重ねていましたが、約15年振りに現代的な機能性を加味してアップデート。「ミモザベーシック」としてお披露目します。


職人の技と経験が生きる
緻密で風合いのあるグログラン織り

「ミモザベーシック」ができ上がるまでの工程を遡ると、まず生地を織ることから始まります。

ハリとコシがありよれにくい平織りの生地は、密な風合いのグログラン織りです。品質の高さで世界的に定評のある岡山県倉敷市児島の帆布工場で織り上げました。使用したのは、昔ながらの厚物帆布に適応できる旧式のシャトル織機(しょっき)です。旧式ということで、メンテナンスの手間がかかり生産効率は決して高くありませんが、太番手の糸の限界まで緻密度を高めることができます。

織り上げた生地は、京都の西大路に拠点を構える染工場へ。ベテランの職人兄弟3人が切り盛りする工場での染色作業は、30年以上前から使い続けている機械と人力による、まさに昔ながらの職人仕事。化学染料の数値での染めとは全く異なるのに、すべての生地を同じ色合いに染め上げるというのは、長年の経験がなせる技で、gentenデザイナーも全幅の信頼を寄せています。

染めに使われているのは、地場に昔から流れる地下水。泉質の高さは、ほど近くに日本酒で有名な伏見が近いことからもうかがえます。その良質な軟水と相性の良い植物タンニンであるミモザと栗のみを用いて色だしをします。化学染料は一切、含まれていません。
「ミモザベーシック」は、天然素材の色味を活かし、ナチュラルとブラウンの中間のような奥行きのある色に仕上がっています。

染め上がった生地は、バッグにする前にもうひと手間。
「ミモザベーシック」はレディース、メンズ合わせて6型がありますが、そのすべてにハンドミシンでピンステッチを施しました。


ハンドミシンによるピンステッチは、バッグのサイズやデザインに合わせて本数や間隔を変えています。

この一本一本が連なるステッチによって強度が増し、どこかノスタルジックな風情が醸し出されます。


ハンドルやベルト、バッグの角に重ねた補強箇所などには、バケッタ製法で鞣されたミネルバボックスを使用しています。風合いのある生地との相性の良さは言わずもがな。gentenらしい革づかいが、布製のバッグにさりげない上品さを醸し出しています。


上段左はボストンバッグ(レディース)、中段左からショルダーバッグ(メンズ)、トートバッグ(メンズ)、下段左からショルダーバッグ(レディース)、ミニトート(レディース)、リュック(レディース)


佇まいが美しく
機能性が向上したリュック

お待たせしました。では、レディースラインの4型からラインナップをご紹介していきましょう。


旅先での散策でも活躍するリュックは、佇まいの美しさも大切にしたデザインです。



以前のミモザのリュックもあったので並べてみました。ファスナー仕様であることは変わりませんが、革のかぶせをプラスすることで、バッグの中のものが飛び出したりしない仕様に。かぶせはマグネットの2点留めになっていて、背負ったときもシワがよらずにスッとしたシルエットをキープできるひと工夫。


背中にあたる側には縦にファスナーを付けてあり、ここから中の物を出し入れできます。


ショルダーベルトは、本体と同じグログラン織りと革の二重構造。肌側が布製なので、汗じみや洋服への色移りは気になりにくいと思います。




思わず旅に出掛けたくなる
頼れるボストンバッグ

ボストンバッグは、下げ持ちと肩掛けができる2WAY仕様です。本体は布製でありながら緻密なグログラン織りなので、とても丈夫。「ミモザベーシック」は、古き良き時代のトランクケースにインスピレーションを得たシリーズでもあるのですが、ボストンバッグは、まさに旅行に相応しいデザインです。


このボストンバッグ、少し変わった形をしていることにお気付きでしょうか。本体の口元からのぞいているのは、いわばこのバッグの“伸びしろ”。ファスナー付きの袋を本体と重ねて一体にしており、必要に応じてバッグの容量を増やすことができます。

旅先でお土産を購入し、帰路で荷物が増えるのはよくあること。そんなシーンでもこのボストンバッグは心強い味方になります。




ふだん使いにもぴったりな
ショルダーとミニトート

旅先での散策や休日のタウン持ちで活躍するショルダーバッグは、中がファスナーポケットで仕切られたつくり。


貴重品はファスナーポケットの中へ、文庫本やハンカチなどすぐに取り出したいものはファスナーポケットの両サイドスペースへといった具合に、持ち物によっていろいろな使い方ができます。


ミニトートは、コンパクトながら長財布もすんなり収納できるサイズ。ご近所への買い物や散歩の時などに重宝します。マチ幅は約13cmあるのでドリンクボトルも余裕で入り、350mlサイズなどの背が低いものであれば、写真のように頭が出ることもなくスッキリとした印象です。




革のかぶせにひと工夫した
メンズラインの2型

続いてメンズラインの2型をご紹介します。

ショルダーバッグは、斜め掛けもできるタイプ。ベルトは肩に掛けたときに疲れにくくずれ落ちにくい幅広タイプに仕上げました。


一見するとシンプルなつくりに見えますが、口元にご注目ください。天ファスナー付きの革のかぶせを付けて防犯性に配慮。また、天ファスナーを開けることなく、スマホなど中の物を取り出せる細長いホールを設けました。このホールから手を入れると中のポケットに届き、大切なものを収納しながらも、必要に応じてサッと取り出すことができます。


トートバッグは、オーセンティックな雰囲気の一品。本体の幅が約42cm、高さが約37cmあり、正方形に近いフォルムがカジュアル過ぎずスマートな印象を与えます。


両サイドにはマチ幅を生かした深めのポケットを配しました。写真のように一般的な500mlのドリンクボトルやペットボトルが入ります。また、トートバッグにもショルダーバッグと同様のかぶせを付けました。旅のおともとしてはもちろん、ビジネスカジュアルの装いにも好相性のバッグです。

■ ミモザベーシックのお手入れについて ■

布×革のバッグですので、防水スプレーを使用すると雨の日も安心してお使いいただけます。本体部分はミモザと栗のタンニンで染めた生地だからこそ、革と同じように経年変化が楽しめます。使っていくうちに黄色味が増していき、2~3年かけて茶色へと近づいていきます。

また、革は内部にたっぷりとオイルを含んだミネルバボックスなので、ふだんのお手入れは柔らかな布で乾拭きをするだけで十分です。gentenのデリケートクリームやコンディショニングクリームが使用可。お使いいただくうち、乾燥が気になるときにはご活用ください。次第に表面にオイルが現れてきて、透明感のあるエイジングが楽しめます。


旅先で、休日の街で、ビジネスシーンで。「ミモザベーシック」は、連れ添うごとに表情が豊かになり、使う方の愛着に応えるように魅力を増していくバッグです。




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