gentenならではの希少な革のお財布

gentenが今冬、手掛けたお財布の中から今回は希少な革を使った2シリーズについてご紹介させていただきます。ひとつはリングトカゲの革を贅沢に用いた「ルチェルトラ」シリーズ。もうひとつは茶利(ちゃり)革と呼ばれる、明治時代から伝わる技術で鞣した山羊革使用の「ピエトラ」シリーズ。どちらもgentenらしい手仕事の妙が伝わる仕上がりです。

鞣しから仕上げまで日本で行う
タフで繊細なリザードの口金財布

最初にご紹介するのは、イタリア語でトカゲを意味する、「ルチェルトラ」シリーズ。リング状の丸い斑紋を持つ、リングトカゲの革(リザード)を贅沢に使用した口金財布です。実際に触ってみると、見た目よりもずっとソフトでなめらかな感触にまず驚かれるでしょう。表面もしっかりしていてシミや傷がつきにくいので、初めて革小物を持つ方でも扱いやすい素材です。


リングトカゲの革を贅沢に1枚使用して作っています。

リザード製品は、通常は顔料で仕上げることの多い素材ですが、gentenでは、革の表面に頭張りを行うことで立体感を出した、透明感のある仕上がりのオリジナル素材を使用しています。
頭張りとは、革の表面の凸凹の凸の部分を「頭」と呼び、専用の天然オイルなどを擦りながら塗布していく作業のこと。頭張りを行うことで、素材の美しさを生かした立体感のある仕上がりになります。


艶やかな美しい銀面(表面)は、日本の職人の手による「頭張り」よるもの。また、漉き加減の難しい口金部分の革巻きも、きめ細やかな日本の職人ならではの手仕事のなせる業です。

「ルチェルトラ」に用いられるリザードは、乾皮と呼ばれる、革になる前の状態から日本に運ばれ、職人の手で鞣して、革に仕上げています。マチの部分には日本産の牛革、内装には豚革を使用した贅沢なつくりで、使うほどに地ツヤが増していきます。リザード、牛革、豚革と、すべて日本仕上げ。そして日本の職人による手仕事。メイドインジャパンの高い品質を実感いただけるはずです。


お財布を開くたびにリザード、牛革、豚革の3種類の上質な革が織りなす贅沢な景色が現れます。

カラーはノウチャ、グレー(ごま塩カラー)、イエロー(ごくごく少数)の3色。なかでも素材らしさが最も表れているのが無染色のグレー(ごま塩カラー)です。リザードの模様は個体差が現れやすいので、自分だけのお気に入りを見つける楽しみもあります。繊細な見た目とは裏腹に、使い込んでもへたらないタフさを持ち合わせているので、時間とともに増していくツヤを味わいながら、長くご愛用いただけます。


ゆったりとマチを取っているので収納力も抜群。クラッチバッグとして和装に合わせてもお洒落。

余談ですが、風水では、人類よりも先に地球上に誕生した爬虫類の革小物を持つことで、その強い生命力にあやかり、運気が上がるといわれています。新しい年の幸運を祈って、希少なリザードのお財布をぜひ手に取ってみてください。



茶利革のドライな質感の妙を
職人の美意識を宿す大人の財布

今回、ご紹介するもう一つの希少な革は、今冬dan gentenに新しく加わった「ピエトラ」シリーズに使用されている「茶利革」です。さらりとしたドライな触り心地で、エイジングによってツヤが現れやすいところも魅力のひとつ。


左から、フラップ長財布、二つ折り財布、名刺入れ、コインケース。

茶利革とは、明治初期に英国から招聘された皮革技術者チャーリー・ヘニングス氏から伝承された皮革加工技術で鞣され、作られた山羊革のこと。技術者の名前が茶利革の由来だといわれています。茶利革が作られるまでのほとんどの工程が手作業で、とにかく手間がかかることから、一度は途絶えてしまった技術を、gentenでは現代的にアレンジしながら可能な限り再現しました。

フネと呼ばれる職人道具で、四方八方から砕くように幾度も革を揉み、水を含ませながらシボを立たせる作業は、熟練の職人にしかできません。革を薄く漉いてもシボの存在感を残すことができるのは、まさに職人技です。


漆黒のブラックと、ややアッシュがかったモダンなノウチャの2色展開です。

この茶利革をふんだんに使った「ピエトラ」シリーズが、シンプルかつミニマルなデザインながら、独特の存在感を放つのは、職人の手で生み出された茶利革の質感と、シャープなカッティングゆえ。張り、腰の残る茶利革と、極限まで薄く漉いた牛革ライニングを張り合わせることで、端正かつ軽やかに仕上げました。



dan gentenでも薄い作りで人気のゴートヌメ(左)よりもさらに薄い仕上がり。丁寧なステッチで細部まで端正に。

ピエトラとは、イタリア語で石畳を意味しています。まるで石畳が敷き詰められたような茶利革の表情と、洗練された佇まいからは、日本の庭園文化にも通じる美意識が随所に感じられると自負しています。

今までさまざまな革財布を使ってきた、本物を知る大人の方にこそ、ぜひ手に取っていただきたい「ピエトラ」シリーズ。ビジネスユースにはもちろん、どんな場面にもマッチします。パートナーや大切な方へのギフトにしても喜ばれるでしょう。


12個のカードポケットがある長財布。カードやお札を取り出す所作もスマートに見せる。


二つ折り財布。小銭入れはついていないのでコインケースとの併用がおすすめ。


長財布や二つ折り財布とセットで揃えたいコインケース。


名刺入れ。シャツやスーツのポケットに入れてもシルエットが崩れない薄型。

■ルチェルトラ・ピエトラのお手入れについて■

キズ、水濡れには強い革ですが、一般的に毎日触れるお財布は、使用する前に防水スプレーをするのがおすすめです。

もし水に濡れた場合は、早めにやわらかい綿の布で水滴を拭き取ってください。水以外の汚れも、綿の布での乾拭きがおすすめです。布は、タオルなど目の粗いものは避け、繊維の凹凸が少ないものを使うのがおすすめです。着古したTシャツでも構いません。

ある程度、使い込んできたら、デリケートクリームを塗ってください。色味が少し濃くなり、つやが出てくるようになります。

しっとりつややかな経年変化を重ねたら、コンディショニングクリームを塗ってください。さらに一段階、色が濃くなり、美しいつやをお楽しみいただけます。


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ピエトラシリーズ
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