鞄の中を自分らしく、心地よく整える
整理収納に苦手意識がある人でも、鞄や財布など“ちいさな場所”からスタートすると、ものを使いやすく整える楽しさ、心地よさを実感することができます。今回はgentenスタッフ3人が、ライフオーガナイザーの会田麻実子さんに鞄の中身を見てもらい、整理収納のコツを教わりました。その様子を3回にわたってお届けします。第1回は、営業の鴨下の登場です。
自分なりの鞄のルールを
決めるとさらに使いやすく
(左上から時計回りに)ハンドクリーム、ペンケース、財布、ティッシュケース、水筒、化粧ポーチ、おやつ、イヤホン、仕事用スマホ、自分用スマホ、名刺入れ、貴重品ポーチ、手帖
持ち物が全部納まったところ。
会田さん:素敵なレザーのリュックですね。早速どんなふうに使っているのか教えてください。
鴨下:リュックを背負ったままでも、サイドのジップから出し入れできるように、財布や水筒など、よく出すものはジップ側に入れるようにしています。
背負ったままでも荷物が出し入れしやすいサイドジップ。
鴨下:リュックの背中側に内ポケットがあるので、そこに仕事用スマホを入れて、背負ったままでもバイブレーションで着信がわかるようにしています。外側のポケットには、ちょっとしたおやつが入っていることが多いですね。
会田さん:貴重品ポーチには、どんなものを入れているのですか?
鴨下:鍵、パスケース、iPod、鏡、薬類、絆創膏、ヘアワックス、充電器類などです。あまり鞄は替えないタイプなのですが、替えたとしても、このポーチさえ移せば困らないようにまとめています。ペンケースを忘れたときのために、ボールペンも1本入っています。ポーチの外ポケットには、ピアスやネックレスなどのアクセサリーが入っていることもあります。
貴重品ポーチの中身。鞄を替えてもこれさえ移し替えれば安心です。
会田さん:鴨下さんは、整理整頓が得意な方だとお見受けしました。鞄を使いやすくするには、ここのポケットにはこれを入れる、と決めたり、使う頻度を考えて取り出しやすい順にしまうなど、自分なりのルールを決めることが大切です。鴨下さんはそれが自然にできていらっしゃいますね。鞄はずっと同じものを愛用されているのですか?
鴨下:このリュックは1年くらい使っています。荷物はなるべくかさばらないように、必要なものだけ持っていたいので、帰宅したら、1日のうちに増えてしまったレシートや書類など、余計なものをその日のうちに出すようにしています。
「区切る」「分ける」で
持ち物の迷子を防げます
会田さん:それができるのが素晴らしいです。現在の鞄の収納でお悩みはありますか?
鴨下:持ち物を必要度順にしまったつもりでも、移動するうちに中身が動いて混ざってしまうことです。すぐに取り出せるように、リュックの口を開けた上のほうに収納したはずの名刺入れが底に落ち込んでしまい、すぐに出てこない! ということがたまにあります。
会田さん:仕切りがない鞄を使うときは、頻繁に出し入れするものと、とりあえず鞄の中に入っていればいいものが、混ざらないようにするといいですね。この中で、頻繁に出し入れするものはどれですか?
鴨下:財布、名刺入れ、スマホ、それから水筒ですね。
会田さん:持ち物が混ざらないようにする方法の一つは、リュックの中にクリアファイルや個別フォルダーのようなものを仕切りとして縦に入れ、空間を区切ること。頻繁に使うものは仕切りの手前側、それ以外は仕切りの奥側などに分けると、迷子になりにくいです。
鴨下:ファイルとしてではなく、仕切り板代わりに使うんですね。
会田さん:はい。大きめのノートなどでも構いません。
もうひとつは、頻繁に使うもの以外をひとまとめにすることです。化粧品ポーチ、貴重品ポーチなどの分類は既にできているので、ポーチごと、少し大きめの巾着や袋にざっくりとまとめます。取り出しやすいように、巾着の口は空けたままでもいいです。
リュックに手を入れたときに、手探り状態でも「頻繁に使うもの」と「それ以外」がわかるので、必要なものがサッと取り出せて、さらにストレスフリーになると思います。
鴨下:巾着にまとめるのはいいですね。ぜひやってみたいと思います!
リュック&縦長バッグ
「小さな収納」のポイント
会田さん:仕切りのない縦長のバッグやリュックは中身が見えにくく、持ち物が混ざったり、動いたりして迷子になりがちです。これを防ぐためには、
・バッグの中に仕切りを作る
・巾着袋やポーチで分類する
などの方法で、使用頻度の高いものと低いものを分けるのがおすすめです。
その上で、スマホや財布、パスケースなど、使用頻度の高いものを鞄の取り出しやすい場所にしまうことで、探し物を減らすことができます。ぜひお試しください!
ライフオーガナイザー®
片づけ収納ドットコム副編集長
金融企業の広告部門を経て、子どもの頃から苦手だった片づけを克服した経験をもとに、ライフオーガナイザーの資格を取得。自宅公開型のレッスンや、クライアント宅での片付けレッスンを通じて「自分らしい片づけ」を提案して好評を得ている。
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