gentenの顔でもある定番Toscaトスカ

革本来の存在感を感じられる洗練された佇まいのトスカ。gentenを代表する定番ラインとして、アマーノ同様、ブランド創設時から長く愛され続けているシリーズです。トスカの魅力やこだわりについて企画室の佐伯に聞きました。


最高品質の革を贅沢に使った
革本来の魅力と出会えるシリーズ

 
オーセンティックでトラディショナルな佇まいの「トスカ」。フィレンツェ郊外にある名門タンナー・バダラッシ・カルロ社で伝統的に受け継がれるバケッタ製法を用いた最高品質の革を使用した、gentenのロングセラーシリーズです。

「トスカを立ち上げた当時、日本ではナイロンのバッグが主流でした。そんな時代の中で、最高品質の革を使った正面切っての革モノ、gentenの顔となるような商品を作ろうという強い思いが込められたシリーズですね」

トスカには、牛の肩まわりの皮を、幻の製法といわれるバケッタ製法で仕上げた“ミネルバボックス”というレザーが使われています。バケッタ製法とは、栗、ミモザ幹や樹皮のタンニン成分でなめし、牛脚脂を時間をかけて浸透させ、丁寧に磨きあげる、とても手間のかかる製法です。さらに職人の手によって一枚一枚丁寧に揉み込む作業をすることで、革表面の独特の“シボ”を生み出します。


「動物が生きてきた証が、革が見せてくれる景色に表れています。同じ品番であっても、ひとつひとつ素材感、佇まいが違うのがトスカの魅力。ボコボコした大きなシボのものはワイルドな印象だし、小さなシボは落ち着いた雰囲気。店頭で見比べて直感的に“この子だ”と選んでくださるお客さまも多いです。一つ一つ風合いが違うからこそ、出会いの瞬間から心の奥にスッと入ってくるというか、親しみを感じていただけると思います」


経年変化でさらに愛着が深まる
奥行きのある底ヅヤも魅力

年月を重ねるほどに、透明感のあるツヤが生まれ、美しく表情を変えていくのもトスカの魅力です。トスカに使われている革は、たっぷりの牛脚脂を浸透させて作られています。一般的に使われる人口油に比べると、浸透に時間がかかるのですが、gentenでは自然由来の牛脚脂を選んでいます。この牛脚脂を含ませることで、しっとりと柔らかい質感や手なじみの良さが生まれます。

「繊維の奥底までオイルが浸透しているので、他の革製品に比べると、比較的早い段階で透明感のあるいいツヤが現れてきます。さらに年月を重ねて、使う人の生活に馴染めば馴染むほど、奥行きのある底ヅヤが出てきます」

週3回、約半年間使用すると左のようなツヤが出てくる。右は新品。

革のバッグは手入れが大変で、雨の日には使えないと躊躇している人にこそ、トスカはおすすめです。天然の脂をたっぷり含んだミネルバボックスは、お手入れはとてもシンプル。使い始めは乾いた布で拭くだけで、オイルが乾燥してきたらクリームなどで保湿すれば、疲れた革が再生して、透明感のあるツヤも生まれます。明るい色のものは水染みが目立つので、気になる方は雨の日は革製品専用の防水スプレーを使うと安心です。

gentenオリジナルのお手入れアイテム

「爪でひっかいてしまった傷は、傷の方向に優しくこするだけでだいぶ目立たなくなります。ちょっとした傷や、雨などによる水染みなどが、愛着の証として革に刻まれていくのも革製品のいいところ。本音を言えば雨や水に多少濡れてしまっても気にせず使っていただきたいくらい。それくらい愛着を持って長く使っていただけると嬉しいですね」

最高品質のミネルバボックスを贅沢に使い、トラディショナルだけれど柔和な表情のトスカは革の自然な風合いを大切にするgentenで最も長く愛されているシリーズです。デイリーユースにぴったりなので、ぜひ店頭で自分だけの「出会い」を楽しんでください。


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