蔵前めぐり「KONCENT(コンセント)」

gentenが工房を構える“ものづくりの街・蔵前”には、休日のお散歩も楽しくなる魅力的なお店がたくさん! 私たちgentenスタッフがお気に入りのお店をご紹介します。今回は、海外にも支店を持つ人気デザインプロダクトショップ「KONCENT」さんです。


ここでしか出会えないモノたちがズラリ
カフェスタンドも併設した雑貨店

昔ながらの玩具や文房具などの問屋さんも軒を連ねる、通称“江戸通り”で、ひときわ目を引く大きな間口のデザインプロダクトショップ「KONCENT」さん。デザイン性や機能性に富み、かつ、ストーリーのあるデザインプロダクトが多く、「今日はどんな出会いがあるかな」とワクワクしながら日課のように立ち寄ってしまうお店です。

併設されたカフェスタンドのコーヒーを片手に、中2階の椅子席で休憩時間を過ごすこともしばしば。ちょっと隠れ家のようで居心地が良いんです。「KONCENT」さんでリフレッシュしている蔵前の人間は、gentenスタッフだけでないはず!

この不思議な中2階は、建物がもともと倉庫だったために存在するもの。「KONCENT」さんは、蔵前名物ともいえる古い倉庫や工場をリノベーションして新しいお店に生まれ変わるスタイルのハシリの一軒です。


デザイナーのメッセージやストーリーなど
モノに込められた「想い」を発信したい

蔵前は、「KONCENT」さんのオーナーで、運営会社アッシュコンセプトの代表でもある名児耶秀美(なごや・ひでよし)さんが育った街。「蔵前はどこにもない、面白い街になってきている。デザインの力でそれを応援したい」と地元・蔵前に店をオープン。現在、丸の内、六本木、日本橋など東京の中心街や、オーストラリア、マレーシア、台北など海外3店舗を含めて12店舗を展開中の「KONCENT」さんですが、本店はずっとこの街にあります。

名児耶さんは、日本のプロダクトデザイナーは世界でもトップクラスの技術を持つのに、名前や顔が知られていないことを疑問に思い、創り手からのメッセージを伝えるブランド「+d」を立ち上げました。動物の形をしたカラフルな輪ゴム「Animal Rubber Band(アニマルラバーバンド)」や、シリコンでできたユニークな顔のストレス発散グッズ「CAOMARU(カオマル)」など、雑貨好きにはお馴染みの商品もあるのではないでしょうか。

デザイナーや創り手のメッセージを確実に届けるために作られたのが「KONCENT」さん。店内には、思わず手に取りたくなる個性的なデザインプロダクトがディスプレイされ、デザイナーの名前やメッセージ、商品ができるまでのバックストーリーも展示されています。

今回、あらためてお話しをうかがって感じたのですが、「KONCENT」さんは、電源プラグが集まる差し込み口を指す和製英語「コンセント」の名の通り、多くの人やデザインプロダクトが集まり、使う人と直接つながる場、人を元気にする場。だからこそ、同じモノづくりに関わるgentenスタッフにとっては、訪れるたびにインスピレーションが刺激される場所なのです。

ここからは「KONCENT」さんで見つけたステキなアイテムをご紹介していきます。

店内をカラフルに彩る人気商品「Kaze guru ma(カゼグルマ)」。直径25mmの小さな風車にマグネットがついていて、小さな風でもくるくる回る涼やかなアイテムです。風車のある街で育ったというデザイナーの阿津侑三さんの「日常のなかで癒しや笑顔を届けられたら」という気持ちが込められています。

女性から人気のロングセラー商品のひとつが一輪挿しの「MICHI-KUSA(ミチクサ)」。内側が剣山になっていて、野に咲く小さな花や葉を素敵に飾れます。デザイナーのdmc.さんは「デスクの上やキッチンに花を飾って、ほんの少しでもブレイクを」と願ってデザインされたのだとか。


「KONCENT」さんでは、企業や産地の方と一緒にものづくりを行うことで生まれたブランドも数多く取り扱っています。たとえば、400年以上の歴史を持つ佐賀県の伝統工芸である有田焼。「敷居が高いものという固定観念を打ち破りたい、もっと身近に使って欲しい」という産地の情熱から生まれたのが「ARITA JIKI(アリタジキ)」というブランド。「ARITA JIKI」のマグやティーマグは、伝統ある窯元の高い技術による美しい絵付けと、握りやすいように設計された把手が印象的です。電子レンジOK、スタッキングOKという使い勝手の面でも、有田焼をより身近なものにしてくれそうです。

「ARITA JIKI」のカラーシリーズでは、マグカップだけでなく、有田焼の高い技術でコーヒードリッパーやジューサー、プレートなど、一緒に使えるアイテムも作られています。結晶釉を使うことで生まれるという上品な質感と深みのある色で、思わず買いそろえたくなる温かみのあるデザインが印象的でした。

併設のカフェスタンドは、同じ蔵前の「SOL’S COFFEE(ソルズコーヒー)」さんの出店。バリスタが丁寧に淹れてくれたコーヒーのいい香りが出迎えてくれます。「SOL’S COFFEE」さんは、もともと「KONCENT」さんのスタッフがファンとして通っていたお店で、「大好きな珈琲店の一杯で、お客さまへのおもてなしを」という意味を込めて、3年前に出店してもらったのだそう。ここにも蔵前のお店の横のつながりがありました。

写真はアイスチャイティー。


店舗情報
KONCENT 蔵前本店
住所:東京都台東区蔵前2-4-5 1F
電話:03-3862-6018
営業日:11:00-19:00
定休日:不定休
http://www.koncent.net

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