日本の手工芸をやわらかな革で表現
樹皮の趣漂う、革の編みかご
樹皮や蔓を編んで作られる、日本の伝統的な工芸品、かご。
くらしの中で使い続けることで、そのものだけの美しさが育つ。
そんな「用の美」の詰まった編みかごを、やわらかな革で仕立て上げました。
植物のような自然な風合いを見せる革のかご、「カヴァーニャ」です。
伝統的な網代編みを、革に応用
立体感と自然な色合いが見せる美しさ
日本古来の伝統的な技法、「網代編み」を用いて編み上げた「カヴァーニャ」。
胴の部分は模様編みを施し、立体的な表情を作りました。菱形が交差する「花ます網代」と呼ばれる編み方ですが、模様はあくまでもさりげなく。ふと光があたったとき、少し離れて目に入ったとき、ほんのり菱形の模様が浮き出て見えるくらいの、自然なコントラストです。
模様が主張しすぎず、持つ人やシーンによって見える景色が変わる。
gentenらしく、想像力を掻き立てる奥ゆかしいデザインにこだわりました。
一方、荷物を支える底面にはベーシックな網代編みを。模様編みよりも密度が高い編み込みのため、緻密で安定感のある仕上がりになっています。
底と胴で編み方を変えることは、実はそう簡単ではありません。切り替え部分では編みの方向を変えて整えながら、やわらかく丸みあるバケツ型に成形していくという、複雑かつ繊細な職人の編みの技術が凝縮されています。
カヴァーニャ(ダークブラウン、グレージュ)各84,700円(税込)
カラーは、こっくりとした色合いの樹木を感じる「ダークブラウン」と、胡桃の樹皮をイメージした「グレージュ」の2色をご用意。ダークブラウンは単色ですが、革の色ムラが独自の濃淡を生み出す仕上がりに。グレージュは、わずかにトーンをずらしたグレーとグレージュの2色を編み上げています。どちらのカラーも落ち着いたトーンで、柔らかなコントラストが魅力です。試作の段階ではホワイトとヌメベージュの組み合わせなど複数の色味を試しましたが、かごとしての表情が引き立つ2色を最終的に選びました。
樹木や草木を思わせるしっとりとした色合いでありながら、どこか風通しの良い爽やかな風合いもたたえる「カヴァーニャ」。軽くやわらかな仕立てなので、季節を問わず、一年を通してお使いいただけます。
ダークブラウン
グレージュ
本体にはゴート、巾着にはピッグスエード
やわらかく軽快な革を、丁寧な仕立てで
本体にはインドのゴート素材を使い、軽く柔らかな風合いを表現しました。
染色では一枚革を染めるのではなく、革紐状に細く裁断した後で、1本1本を手染めする手法を採用しました。1本ずつ染まり具合に差があることで、編み上がりにランダムな色ムラができ、ナチュラルで有機的な風合いが生まれています。
使い続けることで、ダークブラウンは艶と深みが増しこっくりとしたブラウンに。グレージュはほんのり赤みがのり、温かさのある色合いへと、それぞれ表情豊かに変化していきます。タンニン鞣しならではの豊かな経年変化もお楽しみいただけます。
カヴァーニャ(ダークブラウン)84,700円(税込)
カヴァーニャ(グレージュ)84,700円(税込)
一方、付属の巾着の素材には、国産の上質なピッグスエードを用いました。クロム鞣しで作られることが多いスエード素材ですが、今回はクロムフリー鞣しで作られた柔らかなエコスエードを採用。質感の異なる高品質な本革を贅沢に用いた、gentenらしい革かごです。
巾着のカラーは、ダークブラウンにはシックなグレーを合わせ、ベーシックなかごらしさを感じる配色に。グレージュには明るいブルーグレーを合わせ、遊び心ある配色に。色合い、質感ともに本体と優しいコントラストを為し、豊かな表情を楽しめます。
触れる機会が多い巾着の紐は、繊維が緻密でやわらかなカーフ素材で仕上げることで、手馴染みの良さを追求。日本の合切袋にヒントを得た口のつくりは、開閉の滑らかさという点でも優れています。細部までこだわった上質な仕立てですので、巾着単体でお使いいただくこともできます。かご・巾着をセットで。かごを単体で。巾着を単体で。装いや気分に合わせて、気ままにお楽しみください。
かごの内側には、さりげないgentenのロゴ。こちらは巾着の紐と同じカーフを使用しています。口まわりは、山葡萄かごのように精緻な編み込みを施しました。繊細な手仕事の魅力がぎゅっと詰まったバッグです。
使い続けることで、あなただけの豊かな美しさが育ちますように。
付属の巾着はピッグスエード素材ですので、汚れを吸収しやすい性質があります。クリーム類はご使用いただけませんが、防水・防汚のため、使い始めにアメダススプレーのご使用をお勧めします。