新たにはじめる、ハイエンドライン

環境に配慮し、限りある資源を大切にしながら、長く愛着のもてるものづくりへの姿勢を貫いてきたgenten。
革と真摯に向き合うことで培ってきた技術と知識、革という素材を活かしきり、「日本製」にこだわり、真に贅沢に楽しむためのハイエンドラインを、9月より数量限定で銀座店にて展開を始めます。
gentenだからこそ生み出せた、“革を楽しむ”ことにこだわった極限にシンプルかつ大胆な魅力にあふれるバッグたちです。



ユーフラテス・グランデ(ノウチャ)198,000円(税込)

一枚革で仕立てた、

革を味わい尽くすバッグ

一枚の革を余すところなく用いて、一つのバッグに仕立てた贅沢な一品。それがユーフラテス・グランデです。
通常、バッグはパーツごとに裁断された革を縫い合わせてつくられますが、このバッグは一枚の革を、裏地さえ貼らずに仕立てています。それが可能なのは、繊維の密度が高い良質な革を使っているから。
ユーフラテス・グランデに選んだ革は、イタリア・トスカーナ州の名門タンナーのひとつ、アルティジャーノ・クオイオ(L'ARTIGIANO DEL CUOIO)社の“パルメラート”という特別な革。「角シボ」と呼ばれる、横に流れる木目のような質感が、格調の高さを感じさせる表情が魅力です。
そんな特別な革を生かし切り、gentenならではの知識と技術を注いで完成したバッグです。

一枚の革を立体的に裁断し、底面だけを縫い合わせる最低限の手数で仕立てられたバッグは、美しい革の質感をダイレクトに伝えてくれます。精緻なカッティングは職人による手裁ちで、底面も一人の職人がていねいに縫い上げたもの。
こうした大量生産の真逆といえる製法は、革を生かし切るための技術をバッグに結晶させたものです。

一枚仕立てのため、バッグ本体にはポケットはなく、ピッグスウェードのつりポケットをご用意しています。つりポケットは取り外して単体でお持ちいただくこともでき、使い勝手の幅が広がります。

たっぷりとした容量のバッグは、仕立てが良いからこそ、持つとしなやかに身体になじみます。ていねいに磨き上げられた自然の艶と大きな一枚革ならではの大胆さと優雅さをお楽しみください。
ユーフラテス・グランデは、チャ、ノウチャの2色展開、各2個ずつの限定生産です。

■ユーフラテス・グランデのお手入れについて■

今回採用された「パルメラート」の革は、使いはじめは光沢のある表情ですが、使用頻度にあわせて少しずつツヤが落ち着いてゆきます。また、使い癖にあわせ革の繊維がほぐれて、少しずつ柔らかくなってゆきます。
爪傷等の浅い傷は、gentenのデリケートクリームか、レザーコンディショニングクリームを柔らかい布に薄くとり、やさしく馴染ませてあげると傷跡が軽減します。
急な雨や水に濡れてもすぐに染み込まないですが、なるべく早めにふき取り、形を整えて陰干ししてください。

お手入れは、genten推奨クリーム、防水スプレー等をお使いください。アメダスは革の表面の光沢が消えてしまうので、ご使用はお避け下さい。



山葡萄かごバッグ495,000円(税込)

日本の伝統的なものづくりとgentenとの出会いで生まれた
「山葡萄」のかごバッグ

毎年、発売後すぐに完売になるほど好評の山葡萄のかごバッグ。
山形県米沢市の職人が山葡萄の蔓を採取し、ツルから樹皮をはいでじっくりと天日で乾燥させたものを編み込んでいきます。
非常に特別な「編み」のため、特に腕の立つ職人しか作ることのできない、大変希少なものです。月に1~2個しか生産できない特別な山葡萄かごを3個ご用意しました。

山葡萄のつるは天然素材ゆえに癖や歪みがあり、それを均一な編み目に仕上げるのは至難の技。「花編み」という美しい技法で規則正しく並ぶ編み目、この美しいフォルム、職人の確かな腕がなせるものです。

そんな手仕事をより美しく引き立てるのが、パーツたちです。本体と持ち手をつなぐカンは正面に革の縫い目が来ないよう、両側を手縫いステッチで仕上げ。厚みがあり安心感のある持ち手は、通常は革のコバに塗りを入れることで中が見えないつくりがほとんどですが、gentenは違います。国産の牛革をていねいに重ね合わせ、縫製し、磨きをかける、積層(せきそう)という技法を使用し、確かな革の証が分かる仕様にしています。巾着の紐部分にも同様に職人が一つひとつ革を積層して作ったパーツをあしらい、取り外しできる巾着本体は手触りの良い国産。上質なピッグスエードを使用しました。

ひとつずつ山形の職人がていねいに編み込み仕上げる山葡萄かご。水や乾燥に強く堅牢で、使うほどに艶が増す、一生もののバッグです。
革をつくる職人、編む職人、縫製する職人、それぞれの日本の職人の技術の結晶体が、ここにあります。3個のみの限定生産となります。
見て、使って、そこに存在するすべてを堪能していただけますと幸いです。

■山葡萄かごバッグのお手入れについて■

山葡萄のかご部分は、特にお手入れは必要ありません。早く艶を出したい場合はクルミの油などを塗ることもありますが、自然な変化を楽しめる素材の為、愛情を込めて手で触れて、じっくりと艶を出す方がおすすめです。
牛革部分は、ワックスで仕上げているので初めは少し白っぽい風合いですが、使う度に自然と艶が出てきます。
巾着は、防水スプレーは使用できますが、クリーム類は使用できません。やわらかい毛のブラシを使い、こまめにブラッシングしてお手入れしてください。



セッキオ198,000円(税込)

上質な革の魅力を存分に味わう
ワンショルダーバッグ

上質な革の上質な部位だけでつくられたワンショルダーバッグ、セッキオ。
イタリア語で「バケツ」を意味するとおり、セッキオはたっぷりと深く、贅沢に革をつかったバッグならではのボリューム感と上品さを感じさせるたたずまいになっています。


このセッキオに選んだのは、イタリアのアルケ(ARKE)社の“オリンピア”という革。均一な厚みと耐久性に優れるステア(生後3~6か月程度で去勢され、2年以上育ったオス牛の革)の中でも特に品質の優れたダブルショルダー(両肩の部分)を使用しています。


そんな選び抜かれた革をじっくりと加脂し、ワックスをゆっくりと染み込ませて一枚ずつ表面を磨き上げてゆく。しっとりとした光沢が、使い癖に合わせて落ち着いてゆき、白化する色味やしわの風情など、革好きにはたまらない独特のエイジングを楽しませてくれます。


上質な革の表情を生かすため、両サイドと底のみを縫い合わせ、袋のようなやさしいフォルムを表現。持つと身体になじむつくりです。
シンプルながら、使用している革がもつ素材としての美しさが際立つよう、緻密に計算されています。
置いた時も持った時も美しく見えるフォルムです。

持ち手は洗練された印象の、やや細めのワンショルダー。持ち手とバッグ本体のつなぎ目に負荷がかかるため、前胴側と背胴側の革を重ね合わせてハンドルと共にぬい合わせることで、強度を増しています。
美しいフォルムを損なうことなく強度を出すために、見えない部分にも本革を使う贅沢なつくりです。

左:正面側内装は二段ファスナー 右:背面側内装は一段ファスナー

内側には、全面に布の裏地がついており、両面にファスナー付きポケットを施しているので、細かなお手回り品も安心して収納していただけます。
このファスナーポケットがあるので、セッキオには口前の留め具(クロージャ―)はつけておりません。極力余計な細工をせず、シンプルな美しさを追及するがゆえの、至高の使用で仕立てました。

サイドの吊りポケットは、スマートフォンの出し入れに便利なつくりです。
セッキオはクロ、チャ、キャメル各2個、合計6個の数量限定生産での取り扱いになります。

■セッキオのお手入れについて■

今回採用された「オリンピア」の革は、使いはじめは鏡面のような光沢のある表情ですが、使用頻度にあわせて少しずつツヤが落ち着いてゆきます。また、使いはじめには張りがありますが、すぐに白化による色の濃淡が現れるとともに、革の繊維がほぐれて全体的に柔らかくなってゆきます。
この革の特性上、使い癖や内容物の収納状態による革のしわ、あたりが出やすいですが、柔らかい布当でやさしく擦ることで、しわ、あたり、白化が軽減されます。
爪傷等の浅い傷は、gentenのデリケートクリームか、レザーコンディショニングクリームを柔らかい布に薄くとり、やさしく馴染ませてあげると傷跡が軽減します。
急な雨や水に濡れますと染みが残りやすいです。なるべく早めにふき取り、形を整えて陰干ししてください。水分を含んだ部位の光沢が落ちることがありますが、柔らかい布等でやさしく擦るとツヤが戻ります。
お手入れは、genten推奨クリーム、防水スプレー等をお使いください。アメダスは革の表面の光沢が消え、シミが顕著に出てしまうので、ご使用はお避け下さい。


その材に本当に力があれば、味付けや調理法はシンプルであるほど、おいしい料理が出来上がるもの。同じように、上質な革の素材としての力を、敢えて作り込まずに活かし切った3種類の限定バッグ。
素材の知識とそれらを最適に扱うための技、ものづくりの生産性に縛られない自由な発想と大胆さが生み出した、gentenらしさあふれる逸品です。

ユーフラテス・グランデは9月11日、山葡萄かごバッグ、セッキオは12月上旬に銀座店限定で発売予定です。

2024年9月6日公開

genten 銀座