残暑に楽しむモクテル作り。
手軽でアレンジが効く一品を添えて

mock(真似た)とcocktail(カクテル)を組み合わせて、その名が付いたモクテル。
ノンアルコールカクテルの別名としても親しまれています。
その魅力は、単なるソフトドリンクとは異なる複雑な味わいと
シンプルなつくり方にあります。

夏休みの終わり、親子でも楽しめるモクテルと、
モクテルと好相性の一品のレシピを料理研究家の和田千奈さんに教わりました。


時間やシーンを選ばず、
多彩なアレンジが楽しめるモクテル

好みに合わせて食材を掛け合わせられるモクテルの作り方はとてもシンプルです。

「子どもと一緒にアレンジを楽しんだり、寒い時季はホットドリンクとシナモンなどのスパイスでアレンジしたりと、季節によっても楽しみ方が自在です。朝のリフレッシュの一杯に、昼は食事と一緒に、夜のリラックスタイムにと、いつでも気軽に楽しめるのも魅力です」(和田さん)

■セロリとキウイのモクテル

【材料(作りやすい分量)】
キウイ 2個
セロリ 1/2本
はちみつ 大さじ1と1/2(キウイ の甘さで調整)
きゅうりの薄切り 適量
ハーブ(ミントなど)、セロリの葉、レモン(マイヤーレモン) 各適量
炭酸水またはリンゴジュース 各適量

「レモンはマイヤーレモン(メイヤーレモン)が手に入ったらぜひ試してみてください。レモンより酸味が軽く、甘みもあるのでそのままでも食べられます。防カビ剤を使用していないケースが多いので、皮ごと入れたときに子どもにも安心です」(和田さん)

【作り方】

【1】キウイは皮を剥いてトッピング用に4枚ほど薄切りにし、残りは一口大に切る。セロリは筋を取り除いて繊維を断つように薄切りにする。きゅうりも薄切りにする。

「きゅうりの薄切りは、ぜひお子さんと一緒に型抜きしてみてください」(和田さん)

【2】【1】で一口大に切ったキウイ、セロリ、はちみつをハンドブレンダーなどで攪拌する。

【3】グラスに【2】、氷、残りのキウイ、きゅうりの薄切り、お好みでハーブ、セロリの葉 を入れ、炭酸水またはリンゴジュースを注ぎ入れてでき上がり。

「ハーブとセロリの葉は大人用のモクテルにのみ入れます。お子さんに作る場合は、リンゴジュースがおすすめです」(和田さん)

「セロリが入っていますが、キウイとはちみつの甘みやリンゴの香りで青っぽい香りや苦味もマスキングされ、とても飲みやすくなります」(和田さん)



モクテルにぴったり。
シンプル調理の自家製ツナ

モクテルとの相性が良く、アレンジも楽しめる自家製ツナ。難しく感じそうですが、シンプルな工程でつくることができるレシピを和田千奈さんに教わりました。

■自家製ツナ

【材料 作りやすい分量】

にんにく 1片
カツオまたはマグロ(刺身用さく) 300g前後
塩 小さじ1(約6g)*刺身の2%程度
A:米油 200ml前後
A:粒胡椒、ローリエやタイムなどのハーブ 各適量

【作り方】

【1】にんにくをスライスする。

【2】カツオまたはマグロは、塩を振って約20分おく。出てきた水分はキッチンペーパーなどでしっかりと取り除く。鍋の大きさに合わせて2〜3等分する。

「魚に塩を振る工程は、お子さんでもお手伝いできます。魚は刺身用を用意しているので触ってしまっても安全です」(和田さん)

【3】鍋に【1】、【2】、材料Aを入れて中火で熱し、ふつふつとしてきたら弱火にし、途中裏返して約15分煮る。

「油は、米油が軽くてお料理に使いやすく、酸化しにくいのでおすすめです。自家製ツナは油の量を使うので、レシピ分量の半分の量で作っても良いと思います」(和田さん)

【4】そのまま粗熱を取り、清潔な保存容器に油ごと入れて冷蔵庫で保存する。

でき上がった自家製ツナは、そのままはもちろん、アレンジしても楽しめるそう。今回は薄切りにしたパンにのせてカナッペ風にしてみます。

「子どもにはミニトマトやクリームチーズ 、大人はブラックオリーブなどお好みでのせるとモクテルとの相性も抜群。油も活用して最後に軽くかけると、マヨネーズなどを使わなくても十分美味しいです」(和田さん)

カナッペ風のほか、油も合わせてパスタなどにも応用できます。保存後は、1週間程度で食べ切ってください。

「パスタにする場合はきのこ類やねぎ、ほうれん草、レタスなど、野菜を一品でもプラスすれば食べ応えもアップします。ピザトーストのトッピングやアボカドとツナで丼にするのもおすすめです」(和田さん)

ひと手間加えるだけで、これまでにない味覚に出合うことができるモクテル。
お子さんも一緒に楽しめる残暑にぴったりの一品を、
おうち時間に手作りしてみてはいかがでしょうか。

株式会社ワンボックス 代表 料理研究家 和田千奈

雑誌、ウェブ、書籍、企業販促用のメニューやレシピの開発、フードスタイリング、デモンストレーションを含む料理教室講師などを幅広く手掛ける。
著書に『毎日 みそ汁 からだ改善レシピ』『4つのスパイスだけで作れるカレーなレシピ』『スープジャーで楽ウマお弁当』 (以上、DIA Collection)など。

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2024年8月23日公開